Shimmering Water ピアノコンサート　福間洸太朗 ケルン日本文化会館

福間洸太朗は30歳を迎えた頃から、自身の名前にある「洸」の漢字の持つイメージから「Shimmering Water（煌めく水）」というテーマで多様な作品を披露してきた。今回のプログラムでは、このテーマに沿った邦人作曲家の作品、また日本文化に関連の強い作品を紹介する。

冒頭は、独学で作曲を学んだ近藤浩平による、東日本大震災の犠牲者への追悼曲。その後、小説（武満）、俳句（武智、ユイエ）、絵画（助川）など、他の芸術作品に着想を得た曲が続く。
田中カレンはアメリカに長く住んでおり、よりグローバルな音楽言語で表現する。野平一郎はフランスに留学しフランス近現代代音楽に影響を受けた。今年書かれたばかりの日仏現代音楽協会の委嘱作品『水と地の色彩』は、当館でドイツ初演される。コンサートの最後は、昨年亡くなった坂本龍一が作曲した、世界の平和を願う曲で締めくくられる。